▼プロフィール▼
生田武志
1964年6月生まれ。
同志社大学在学中から釜ヶ崎の日雇労働者・野宿者支援活動に関わる。
2000年、「つぎ合わせの器は、ナイフで切られた果物となりえるか?」で群像新人文学賞評論部門優秀賞。
2001年から各地の小、中、高校などで「野宿問題の授業」を行なう。
野宿者ネットワーク代表。「フリーターズフリー」編集発行人。
著書
『<野宿者襲撃>論』 人文書院2005
『ルポ 最底辺 不安定就労と野宿』 ちくま新書2007
『貧困を考えよう』 岩波ジュニア新書2009
『おっちゃん、なんで外で寝なあかんの?―こども夜回りと「ホームレス」の人たち』 あかね書房2012
『釜ヶ崎から 貧困と野宿の日本』 ちくま文庫2016(『ルポ 最底辺 不安定就労と野宿』増補改訂版)
『いのちへの礼儀――国家・資本・家族の変容と動物たち』 筑摩書房2019
編集・発行
「フリーターズフリー」創刊号(2007)・2号(2008)・3号(2014)
フリーターズフリー編『フリーター論争2.0』(2008 人文書院)
フリーターズフリー編『フェミニズムはだれのもの?――フリーターズフリー対談集』(2010 人文書院)
『子どもに「ホームレス」をどう伝えるか―いじめ・襲撃をなくすために』ホームレス問題の授業づくり全国ネット編(太郎次郎社エディタス発売 2013)
『10代に届けたい5つの“授業”』(2024 大月書店)
共著・取材・インタビュー
「究極の貧困をどう伝えるか」 (『反貧困の学校』明石書店2008 所収)
「越冬と年越し派遣村」 (『派遣村』岩波書店2009 所収)
「大阪に見る貧困の世代間連鎖」「貧困と暴力に抵抗する教育実践」 (『子どもの貧困白書』明石書店2009 所収)
「フリーターズフリーという試行」 (『コミュニティメディアの未来』晃洋書房2010 所収)
「野宿問題・その現状と課題」 (『すぐそこにある貧困 −かき消される野宿者の尊厳』法律文化社2010 所収)
「医療をめぐる貧困ビジネス」(『貧困ビジネス被害の実態と法的対応策』民事法研究会2011 所収)
「インタビュー 教育と福祉つなぐ専門職が絶対必要」(『ルポ子どもの貧困連鎖』光文社 2012 所収)
「貧困と野宿の縮図・釜ヶ崎での三十年」(『ひとびとの精神史』第9巻「震災前後 2000年以降」岩波書店 2016 所収)
「インタビュー 進む釜ヶ崎の全国化」(金子勝『負けない人たち』自由国民社 2016 所収)
稲葉剛+生田武志『当たり前の生活って何やねん?! 東西の貧困の現場から』(日本機関紙出版センター 2018)
斎藤幸平『ぼくはウーバーで捻挫し、山でシカと闘い、水俣で泣いた』(kadokawa 2022)
「討議 この荒野のような世界で」雨宮処凛+生田武志+杉田俊介(「現代思想」2022年12月号 特集=就職氷河期世代/ロスジェネの現在)
主な論文
「フリーター≒ニート≒ホームレス」(「フリーターズフリー」創刊号)
「シモーヌ・ヴェイユのために」(群像2001年3月号)
「つぎ合わせの器は、ナイフで切られた果物となり得るか?」(「群像」新人文学賞・評論部門優秀作 「群像」2000年6月号)
「学校で野宿者問題の授業を ―『極限の貧困』問題と教育の課題」(「世界」2008年4月号)
「拒食するシモーヌ・ヴェイユ」(「現代詩手帳」特集「シモーヌ・ヴェイユ」2011年12月刊)
「釜ヶ崎と『西成特区』構想」(「現代思想」2012年5月号)
「反貧困運動と自立支援―それは何からの自立なのか?」(「フリーターズフリー」3号)
「裏切られた墓碑銘――動物・階段・夢」(「現代思想」2024年1月臨時増刊号 総特集=カフカ)
「プアプア批評」(「WB(フリーペーパー早稲田文学)」連載)
「貧困を探る〜釜ヶ崎から〜」(「月報司法書士」連載)
「越冬する野宿者たち」(京都新聞2007年12月〜2008年3月)
「現代の貧困を訪ねて」(「福祉のひろば」連載)
など
1964年6月2日
千葉市生まれ(この日付だから「Lastdate」)。
1969年
近所の幼稚園に通う。自分はサイボーグだと信じていた。
1971年
近所の市立小学校に通う。ケンカにあけくれる充実した毎日。
1974年
倉敷市に引っ越し(一番近い喫茶店に行くのも自転車で30分かかるようなスポット)、近所の市立小学校に通う。こどものやるようなことは全部やってあそぶ。器楽合奏部に入って、4年生の時からウッドベースを弾く。この部は我々が6年生の時、モーツァルトの交響曲「ハフナー」第一楽章で県大会優勝。代表で優勝旗を受け取った。(当時のティンパニ奏者。)
1977年
近所の市立中学校に通う。よく数学や音楽の話をしていた同級生は、後に京都大学経済研究所教授になった。
1980年
近所の県立高校に通う。バンドでキーボードを受け持つ。3年間活動したが、バンドの中心だったボーカル(とギター)は、後にプロになってレコード大賞作曲賞を取り、紅白歌合戦に出た。音大に行くかどうか迷う。普通の大学に行くなら科学哲学(特に数学と哲学の間の領域)と決めていたが。よく弾いたのはバッハ、ドビュッシー、サティ。
1983年
この年の大学受験を放棄。
1984年
京都の同志社大学文学部に通う(専攻は科学哲学⊃数学史。特に代数学と幾何学の間の翻訳の問題について)。
1986年
大阪市西成区の釜ヶ崎に通う。主に福祉活動。これ以降の2年間は、京都にいるよりも釜ヶ崎にいる時間の方が長かった。
1988年
学校を卒業して、通っていた釜ヶ崎キリスト教協友会の施設の一つでアルバイト。
同年8月
アブレ期が終わったので、プロの日雇労働者としてデビュー。日雇労働運動や福祉・医療活動をやりながら(逆?)、建設現場の雑役や土方仕事をする。日雇労働外の収入は、通っていた釜ヶ崎キリスト教協友会の山王こどもセンター、学童保育「芽」のアルバイト(時給がマクドナルドより安い)のみ。
1996年
釜ヶ崎・反失業連絡会が獲得した事業、特別清掃の責任者の一員としての仕事を始める。これも身分は日雇労働者。
1998年
チェンバリストの河野まり子先生についてチェンバロを弾き始める。よく弾くのはバッハ、スコット・ジョプリン、バルトーク。
2000年
「つぎ合わせの器は、ナイフで切られた果物となりえるか?」が講談社の「群像」新人文学賞・評論部門優秀作になる。同期受賞は小説の横田創、中井祐治。
2001年
チームを組んで、高校などで野宿問題の授業を始める。
2005年
『〈野宿者襲撃〉論』(人文書院)刊行。
2007年
5年ほど前から準備を進めていたプロジェクトが「フリーターズフリー」として始動。6月に雑誌「フリーターズフリー」創刊。
8月、『ルポ 最底辺 不安定就労と野宿』(ちくま新書)刊行
2008年
3月、「ホームレス問題の授業づくり全国ネット」呼びかけ開始
9月いっぱいで特別清掃の仕事を辞める
12月、「フリーターズフリー」2号刊行
2009年
10月、『貧困を考えよう』(岩波ジュニア新書)刊行
2012年
4月、『おっちゃん、なんで外で寝なあかんの?―こども夜回りと「ホームレス」の人たち』(あかね書房)刊行
有限責任事業組合「フリーターズフリー」解散、任意団体「フリーターズフリー」として再開
2014年
12月、雑誌「フリーターズフリー」3号刊行
2016年
1月、『釜ヶ崎から 貧困と野宿の日本』 (ちくま文庫 『ルポ 最底辺』増補改訂版)刊行
2018年
6月、稲葉剛+生田武志『当たり前の生活って何やねん?! 東西の貧困の現場から』(日本機関紙出版センター)刊行
30年ぶりの引っ越し(西成区内)
2019年
『いのちへの礼儀――国家・資本・家族の変容と動物たち』(筑摩書房)刊行
2024年
『10代に届けたい5つの“授業”』(大月書店)刊行
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