生活保護受給者と支援者の寄り合いについて


 2010年5月から、毎月1回、第一日曜日の11時から13時までふるさとの家で「寄り合い」を開催している。野宿者ネットワークの夜回りを通して出会ったつながりを生活保護受給後も続けていきたい、お互い顔を合わせて一緒に楽しい時間を過ごしたいという思いで、毎月、食事をしたりゲームをしたりして過ごしている。
 例えば、2010年12月の「寄り合い」はこんな感じだった。
 11時頃、みんなが集まり始め、机を集めて大きな長机をつくりその周りを椅子で囲む。当事者4人、支援者15人で11時半にスタートした。
 まず、12月生まれの当事者AさんとBさんのお祝いに、支援者Cさんのオカリナの伴奏に合わせて「Happy Birthday to You」をみんなで歌った。
 その後、食事を始めて12時頃から支援者Cさんのオカリナの伴奏に合わせてみんなで歌を歌った。Cさんの用意してくれた歌詞カードを2人1組で見ながら、曲は「ああ人生に涙あり(水戸黄門の主題歌)」「きよしこのよる」「翼をください」「ふるさと」の4曲。当事者Dさんが「歌うことって元気になると思うねん」と語っておられた。
 歌の途中で当事者Eさんが合流(「寝とった、今起きた」とのこと)。
 12時半に席替え。新しい席になったところで、当事者1人+支援者3人くらいのチームを5つ作り、チーム対抗のビンゴゲームを始める。6月から毎月ビンゴゲームをしているが、今回は初めて、通常の数字のビンゴゲームを変更し、果物の名前、魚の名前、花の名前で3×3のマスを埋める3バージョンで、ビンゴをした。3×3のマスだったからか、意外と早くビンゴになるチーム、なかなかビンゴにならないチームがあった。当事者Aさんは「なかなかビンゴにならないのはあんた(司会者)のせいだ」と冗談っぽく司会者の私にからんでくる。Aさんは毎月そう言っておられるので、私も適当にかわすことに慣れてきた。しかし今回は果物や魚、花の名前を書いたくじの入った袋を持って回っている私の腕を笑いながらつかんできた(次にくじをひく隣のチームはリーチがたくさんあったからビンゴにさせたくない!)。CさんがAさんに「いけません!」と言って私を助け出してくれた(笑)。早くビンゴになったチームから先に、机に並べた景品を一つ選んでとっていく。5チームみんながビンゴになったところで1ゲーム終了。景品は日用品(ティッシュ、洗剤、靴下など)や食品(カップスープ、インスタントコーヒーの小びん、ティーバッグの小パックなど)を15個用意した。12月は年末年始ということで、景品も奮発して「湯たんぽ」「手袋」を一つずつ用意したが、さすがに1回目のビンゴで選ばれてどなたかが持ち帰られた。
 13時過ぎにゲームを終え、残りの食事をつまみながら歓談し(日ごろのストレスを語ったり、相談事を話したり)、13時半前に次の寄り合いの日をみんなで確認し会費を払って、お開きとなった。
 それぞれの人がいろんな偶然が重なり、夜回りで出会った縁で集まり、一緒に時間を過ごせることに感謝している。私自身は企画することも楽しいし、当日みなさんと出会えることも楽しい。それぞれ日々の生活は楽しいことばかりではないだろうが、私はこれからもこの時間を楽しんでいきたいと思う。

戻る